遠い約束-2
うちの家とさつきの家は昔から仲が良く、互いの信用もあった。
だから、さつきをうちで預かることになったらしい。
預かるとは言っても、寝る時とか勉強する時は自分の家の自分の部屋に帰るのだが。
そんな生活が始まって六ヶ月が経った。
俺達は相変わらず、さつきをうちで預かる前と同じ「幼馴染み」の関係だった。
そんなある日。
父の叔父が亡くなったため、俺の両親が葬式に出かけることになってしまった。
父の叔父とは随分家が遠く、泊まりがけでなければ行けない。
…となると、俺とさつきは二人きりになるのだった。
「大丈夫よね。もう高校生なんだから。」
…大丈夫じゃねーよ!
別なイミで!
俺は心の中で母の言葉にツッコミを入れた。
二人きりなんて、俺がさつきを好きだと気づいてからはなかった。
だから、俺は二人きりの時にいつも通りに振る舞えるか自信がないのだ。