I MISS YOU-1
私の忘れられない人。
とても遠い人。
一度手に入れたのに、私からその大切な手を離してしまった。
今でも大好き。
恋しいよ。。知ちゃん。
知ちゃんと知り合った時、私には彼氏がいた。
それはいつものように、短大時代の友達と二人で家で語り合ってた。
この時からもう出会うことは決まっていたんだろうと、今になって思う。
「最近彼氏とうまく行かん…」
短大時代の友達、かよに向けてぼそっとつぶやいた。
「彼氏がおっても、女はときめき続けるコトが大事や!」
かよの訳の分からないアドバイスをきっかけに、話の流れのまま何故か軽い気持ちで男性の紹介を受けてしまった。
内心どうしようとか思いつつ、期待も抱きつつ…。
すぐに男性の番号を教えられ、導かれるままに。
紹介された彼は23才、はちってみんなに呼ばれてた。私の一つ上になる。
はちはすごく話やすくて、すぐに会う事になった。紹介されて間もないのに、かよと二人で遊びに向かう。
はちも友達を一人連れてきて、要は2対2の合コンである。
はちは地元の雑誌に何度か載ってた人。顔は悪くない。でも、私の中では最悪な合コンだった。はちの連れてきた男は私に触ってくるし、はちは友達のかよに触るし。
こんな奴らと一生遊ばないとご立腹に思っていたある日、はちから電話がきた。
よく電話してこれたもんや。といらだちながら電話をとる私。
電話の内容はこうだった。
「おまえいい子やし、どうしても紹介したい奴がおるんやけど、いい?」との事。
もちろん答えはNO。
そんな話、ぜひ断りたい。私には彼氏もいるし、はちの紹介する男なんて、所詮遊び人だろうと。それにいい子って…一回しか会ってないあんたに私の何が分かるん?ってムッとした気持ちを抱いた。
「もっと他にいい子おると思うし、探しとくわ」って適当に答えてお断わりさせていただいた。
数日後、はちからまた電話がきた。
「こないだの話やけど、やっぱ他の人はいいし、紹介するのゆきでお願い!!」と半ば強引な言いよう。
ちなみにゆきとは私。
冗談じゃない。
「考えとくわ」とだけ伝え、うまく乗り切ろうと思ったのに甘かったのだ。はちの押しは強い。
彼氏がいること、はちには内緒にしてたし、今更言えない…。
結局、言い訳が見つからずにオロオロになって「わかった」と言ってしまった。
まぁ、なんとかなるだろうと思い月日は過ぎていった。