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手紙
【悲恋 恋愛小説】

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手紙-1

お元気ですか。


手紙なんて初めて書くから、何を書いていいかわかりません。


だから、近況報告を書きたいと思います。




身長が、また少し伸びました。


いかにも身長が平均的で悩んでいた僕にとっては、ちょっと嬉しい出来事です。


そういえば髪を切りました。


あの頃から比べると、大分短くなったと思います。




君はいつも髪を切ると言いながら、結局切らなかったよね。


だけど、君の黒く長いストレートが、僕は大好きでした。




君と出会って、仲良くなって、付き合って、好き合って。


僕は、とても幸せでした。


眠くて眠くて、学校へ行くのが憂鬱だった朝の道も。


あの気だるかった放課後も。


間延びした毎日の生活も。


本当なら、あまりにもありふれていて記憶の片隅にも残らないものだと思うけど。


君のおかげで、今でもはっきりと思い出せます。


ありがとう。


僕に思い出を残してくれて。


僕を好きになってくれて。


僕と一緒にいてくれて。




近頃になって、ようやく朝の人混みにも慣れるようになってきました。


やっぱり朝は気だるいけれど、なんとか頑張って学校へ行ってます。


もう君は隣にいないけど、なんとかやっていってます。


こちらでは、あまり乗る機会はありませんが、車の免許を取りました。


いつか、あの頃の仲間と一緒にそちらへ伺いたいです。




最後に、一言。




そこまで書いて、ペンの動きが止まった。


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