手紙-3
『好きって言ってくれなかった』
なんで、すぐに気が付かなかったんだろう。
それが、どれほど君を不安にさせたかもわからずに。
僕は、気持ちだけで伝わると思っていたんだ。
飛行機が上空を通る。
きっと、誰にも聞こえない。
君には、きっと届かない。
だけど今なら言える。
『あなたのことが、大好きでした』
部屋に戻った僕は、手紙を机の引き出しに入れた。
君の様に笑えるようになったら、もう一度手紙を書くよ。
だから、それまで待っていて。
それまでは、さようなら。
僕が愛した女の子。