仮面-5
「あうっ…おおぁ…」
海人のヒザが震え出す。イキそうなのだろう。
「ホラッ、いっちゃえ。いっちゃえ!」
その瞬間、海人の身体が伸び上がる。うめき声とともに、亀頭から精液が勢い良く飛び出す。
「あ…ああ……」
目眩にも似た快感が海人を包んでいた。が、それは薫も同様だった。
掌に海人の熱いほとばしりを受けながら、恍惚とした表情を浮かべる。
「結構濃いわね……」
掌についた海人の精液を眺めながら、呟く薫。
彼女は掌に舌を這わせる。
「苦いわ……」
薫はトイレットペーパーで残りを拭い取ると、ゆっくりと跪いて海人の尻を撫でた。
「…な、何を……」
「いいから……」
薫の眼は獲物を追う獣のように爛々と輝いている。
海人の尻肉に手が掛かる。彼のア〇ルが薫の前に露になる。
薫は海人の尻に近づくと、舌を伸ばして入口を舐め出した。右手は萎えた淫茎に添えて、
「あっ!や、止め…あぁ……」
海人は薫を振りほどこうとするが、腰を押さえ込まれて逃げられない。
薫は舌をそば立てると、ア〇ルの中に差し込んでいく。
「か…はぁ…止め…あぁ…」
薫の舌は、ア〇ルの中で軟体動物のようにヌメヌメとうごめく。
今までに無い快感を受ける海人は、頭の中では嫌悪感でいっぱいなのだが、一方で〈岡野にならもっとイジられたい〉という欲求で身体は反応していく。
「あぁ…あうっ!ああぁ……」
海人は愛撫を受ける女の子のように、壁に爪を立てて甘い声を挙げている。その淫茎は先ほど同様に、固い剛直と化していた。
「ふうっ」
薫の舌がヌルリと離れる。
「海人。もっと気持ちよくしてあげる」
薫は右手で剛直を擦りながら、左手の薬指を海人のア〇ルに差し入れる。先ほどの愛撫のためか、スムーズに入った。
「あ…うん…」
剛直を握る掌の固さが増した。
「海人。天国の味よ」
薫は海人の耳元で、そう呟くとア〇ルに入れた指を奥へと進ませる。指先に小豆大の突起が触れる。それを優しく転がした。
「あっ!!あああぁぁーー!」
その途端、海人はあまりの快感に身体を退け反らせ悲鳴を挙げて射精してしまった。
そのほとばしりは1回目よりも激しいほどに。
「…あ……あ…」
力無く倒れ込む海人。その様を薫は息を切らせながら見下ろすと、嘲るような眼で言った。
「来週も来るのよ。海人……」