投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

恋愛模様〜ラブレボ〜
【学園物 官能小説】

恋愛模様〜ラブレボ〜の最初へ 恋愛模様〜ラブレボ〜 9 恋愛模様〜ラブレボ〜 11 恋愛模様〜ラブレボ〜の最後へ

恋愛模様〜ラブレボ〜-10

かくん。
そのまま、腰が抜けて奈都はその場にへたりこむ。

「きゃっ!ちょっと、奈都!大丈夫?」
美希が慌てて、支える。奈都の周りが、騒然となった。
―そして五良は、恋愛革命を起こす。

壇上の五良が、それを見逃す筈もなく―

『奈都!!!』

愛しい名を五良は、叫ぶ。しかも、マイクを通して。

シ――――――――ン。ざわめいていた、体育館が一気に静まる。

生徒総会だけに、佰路高全生徒、全教職員がその場に居る。


五良は、舞台上からヒラリと飛び降りると、奈都の元へ駆け寄った。
今や、その場にいる全員が五良の一挙一動を見守っていた。

ダウンしている奈都の傍に屈むと、そっと五良は、奈都の額に手を当てた。

「熱いな。昨日遅くまで無理させた所為だな。」
奈都の周りに素早く駆け寄っていた、緑里・美希・千遥の3人は、有り得ない展開に驚きつつも、

「奈都は、私達が保健室に運びます!何か昨日あったんですか…。朝からこの子おかしかったんです…!」
奈都の朝からの変調を親友達は、見逃してはいなかった。

「君達の大切な友達に、僕は昨日お世話になったんだ。それで熱が出てしまったようだ。すまない。奈都は、僕が保健室に運ぶよ。」フワリと、奈都をお姫様抱っこする。


圧倒されて見送るだけの緑里達だが、ハッと我に還って負けじと、尋ねる。
 
「ど…どうして、奈都を呼び捨てに…?」

五良は姿勢を正した。
「奈都の彼氏ですので。詳しい事は、また後ほど。今は奈都が心配だ。それでは失礼。」
一礼する。そして軽やかに奈都を抱えて、体育館の扉を開け放った。
バタンッと扉が閉まった数秒後…


「嘘ォォォォォォォォ―――ッッッッッ!!!」
その場にいて、一部始終を見ていた全員が、同じ言葉を叫んでいた。

……背後から叫び声が響いてくる。

「これで佰路高全員の公認になってしまったな。説明する手間が省けたけど、奈都ごめんな。当分噂で、大変な事になるかもな。」
「大丈夫です。人の噂も75日だし。それよりも、倒れた時に助けに来てくれて、ありがとう…。嬉しかった。いつも…助けてもらって…ば…かり」
熱が上がったのか、奈都はそのまま、スウッと眠りに落ちて行く…

愛しい少女を、胸に抱きながら五良は囁く
「違うんだ…。僕が、奈都に救われたんだ。ありがとう…。」

清々しい解放感を、身に感じながら五良は、一歩踏み出した。


恋愛模様〜ラブレボ〜の最初へ 恋愛模様〜ラブレボ〜 9 恋愛模様〜ラブレボ〜 11 恋愛模様〜ラブレボ〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前