Authorization Lover-VOLUME3--6
「わかったよ、誰にも言わない。桃と絶交されたら大変だからな」
「そうですか!」
桃子はもう完全にすねていた。
「お前ケータイ電話持ってる?」
「は?持ってますよ。当たり前じゃないですか」
「教えて。」
「は、はぁ…」
しまったと思いながらも、桃子は鞄から携帯を取り出し、少し触ってから修平に渡す。
修平はディスプレイを見ながら自分の携帯に登録していた。
桃子は溜め息をつきながらまだ帰らない自分の隣の席を見た。
やっぱりシロちゃんだったんだ。
でも私にはまだ答えが用意出来てないよ。
桃子は携帯の登録の谷川史朗を見ながら暗雲たる思いに包まれていた。
第四話に続く