一夜の再会-1
あるホテルの一室。
二人の男女がベッドに腰掛けていた。さっきまで高校の同窓会で皆と騒いでいた二人。
男の名は秀人。女の名は涼子。
十年前は同じ高校の同じクラスだった。当時、付き合っていた訳ではない。ただし本人達ですら分からなかった事だが、実は両想いであったのだ。
当時は二人ともが内気な性格であった為、その感情を伝える事はなかった。
なぜ両想いが分かったかと言えば同窓会ではよくある話題で、あの頃誰が好きだったかというような展開になっていき、そこで二人の両想いが発覚したのだ。普通は笑って話題も変わっていくものだが、周囲の酔い具合が最高潮で、宴会の間中この話題を引っ張っていた。
最後は帰りも同じ方向なんだから送ってやれ、と言う事になり酒の勢いも手伝って、二人はこうなってしまったのだ。
「でも、驚いたな。涼子がオレを好きだったなんて。」
「それはお互い様よ。秀人だってそんな素振り、ちっとも見せなかったじゃない。」
「とにかく周りにバレるのが恥ずかしくってさ。あの頃は女の子と話す事自体苦手だったし。」
「私も。でも、うれしいな。気持ちがわかって…。」
「オレもだよ。忘れたつもりでいたけど、いつもどっかに涼子の事が引っ掛かっていたような気がする…」
「秀人…。」
「しかも、ここまでついて来てくれるなんて…旦那はほっといていいの?」
「十年越しの恋愛だしね。旦那とはうまくいってるんだよ。…だけど…今日は…今日だけはウチの事忘れちゃう。秀人の方こそ、いいの…?奥さん。」
「…うん。涼子と同じ…。」
涼子の細い腰にやさしく手を添えながら秀人が言った。
秀人の唇は涼子のそれにゆっくりと近づいていく。
秀人の指が涼子の顎に触れ、軽く上を向かせると、二人の唇はぴったりと重なり合った。
ちゅっ…
軽く触れる程度だった口付けは徐々に熱を帯び、どちらともなく舌を絡め合い始める。
「んっ、ふぅ…」
「ぅむ…んう」
ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ…
相手の舌を、唇を、唾液までをも丹念に味わう。
…ふいに秀人の手が、涼子が着ているホテル備え付けのバスローブの隙間をぬって、淡いライトブルーのブラの上に到達した。その手はすかさずブラの上から涼子の柔らかな乳房を揉み始める。
「…んっ。」
涼子は口付けをしたまま少し呻いた。
秀人の手は同じリズムでゆっくりと涼子の乳房を揉み続ける。
「んっ、んっ…んぅ…」
涼子の乳房は小振りであったが弾力があり、感度も良いように思えた。
やがて秀人の人差し指が涼子の乳首をとらえ始めた。ブラをしたままだったが確実にそれと分かる程、そこは硬さを増していた。