「イジワルな彼〜感動〜」-1
私、小山穂香、今夜が人生一大事の日になるだろうーー
あれからどうにかシャワーの許可がおり、今バスルームにいる。
さっきのキスで体がすでに火照っている。
“凄いキスしちゃって、シャワーも浴びちゃって…どうしよう。こんな事なら、もっとダイエット頑張れば良かったぁ…。”
覚悟を決め、ドアを開けと、バスタオルの隣にヒロが用意してくれたのか、部屋着が置いてある。
“これは…借りていいんだよね?”
Tシャツに袖を通すと、ヒロの匂いがふわっとし、抱きしめられている気持ちになり、胸が締め付けられる。
“わぁ、やっぱ大っきいなぁ!これだけでドキドキしちゃうよ…”
ガチャー
「‥お待たせ、しました」
恥ずかしいやら、ちょっぴり不安やらで目を合わせられない。
「…ブッカブカだなぁ!穂香チビだもんな」
ヒロは笑いながら、頭に手をポンッと置いた。
「そ、そんな事!嶋田さんが大きいんですよ!」
そう言うと、ズボンを持ち上げ、足をバタバタさせてみる。
「確かに…でも!」
“きゃっ!?”
ヒロはズボンに手がかけ、一気に下ろした
穂香はTシャツ一枚になり、まるでミニワンピを着ているみたいになる。
「こっちの方がいいかな!」
「やっ!ズボン返して下さい!」
穂香は一生懸命Tシャツを引っ張っている。
「何で?どうせ、裸になっちゃうんだよ?」
ボッ!っと顔が赤くなっていくのが解る。
「続きは後で…!」
そういうとバスルームに行ってしまった。
“し、刺激が強すぎるッ!!嶋田さんって照れ屋だったり、強引だったり、なんだかよく分からない!!”
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「フゥ〜生き返るな!」
ヒロは首にバスタオルをかけ、エビアンを片手に上半身裸で出てきた。
「穂香も飲む?」
飲んでいたエビアンを差し出す。
穂香は無言で首をブンブン振る。
「…あっそ」
ーぐいっー!!
「!!?んんっ…う…っん…」
一瞬何が起きたか解らなかった。
が、口の中に水が広がる。
「ど?オイシイ?」
水が口端からこぼれ、Tシャツが濡れる。
何も答えられずにいると、ヒロがベッドに押し倒してきた。
ギシッー
「ま、待って!!」
「もう充分待った」
抱きしめれたまま、髪、おでこ、耳、首、鎖骨と丁寧に口づけをされる。