小悪魔と忠実なるワンコちゃん-4
「っ、……」
はしたなく股を開いて、濡れて染み広がったパンツを、これでもかと見せびらかす。
「シテよ」
湿った布切れの上から、中指で割れ目をなぞる。
ガバッ！
鬼代人の発情モードＯＮ！
「明紅さんっ！」
ベッドが跳ねて、気づけば深くて濃厚なキス。
「んううぅ！」
素早い！
あまり濃くない無精ヒゲが、肌にチクチクする。
ゾクゾクとした。
「ま、待って！電気…っ！」
「俺、優しくできませんよ」
パンツを脱がされた。
「やっ、見ないで…っ」
べっとりと濡れた粘り気が数筋、あそこから糸を引いては切れた。
「すごいですね、明紅さん。ま○こが大洪水ですよ」
「言わないでっ！」
全身から噴き出す羞恥感。
「でも、綺麗です」
あそこを吸われた。
「あ―――――っ！！」
一瞬で、頭が馬鹿になった。
「っやだ…、やだ…恥ずかしいよぉおお……」
腰を高く掲げられ、鬼代人の大きな口が強く秘裂を吸い、肉厚な舌が硬く穴を抉ってくる。
「ひっ、ひいぃ…いいっ」
ヤバいヤバい、気持ちよすぎる…。
足をいっぱいに開かれ、クリを甘噛み、指で花を乱すその遠慮なさが……イイ。
肌を刺激するあの無精ヒゲが、更に官能を煽る。
五感が粟立ち、一度イッたばかりの下半身がぶるぶる頼りなくわななく。
「そろそろイイですね」
体にまつわりつく残りの服を脱がされて、腰を掴まれた。
「あうぅ！」
ズン！と、腹に響くような衝撃。
待ちに待った充溢感、だけど深い。深すぎる。
「止めて」と言っても聞かない。
あの従順だった鬼代人が……Ｓに歪んだ笑みはまるで、別人みたい。
「好きです、明紅さん」
柔らかな淫花を押し拓き、傘で膣筒を引っ掻いては突き進んでくる鬼代人の肩に、ただただしがみつくしかない。
「うあっ、はっ…はあああぁ！」
こんなに叫んだことはない。
密着した胸に響く鼓動。
ぐちゅぐちゅと結合部からもれる淫音にも聴覚を犯され、快感を倍増させる。
「…駄、目…っ」
怖い怖い、感じすぎてイクのが怖い。
取り繕う暇もないほど、自分を見失ってしまいそうで。
計算できない劣情。
「イッ、…ちゃう…っ！」
答える代わりに微笑む鬼代人。
その表情がカッコ良くて、カッコ良くて……
鎮まらない欲望があたしの中で膨らみ、猛々しく揺さぶってくる。
「あっ、あ―――っ！！」
足がつっぱるほどの絶頂に、全身が震え神経まで痺れた。
「…う…っ、はぁ…っ…」
ポコポコと膣奥をノックしてくる、薄膜越しに感じる長い射精。
たったの０．０３mmさえも、もどかしくて――…。
ラブホのフリータイム終了。
まさか鬼代人にイカされるとはな〜〜。
あたしってＭだっけ？
「からかってやれ！」のつもりが、なんか墓穴にハマった感じ。
「今日はすみませんでした！お、送りますので…」
いつもの鬼代人だ。
余裕を失くしたのはお互いさまね。
まだ体中がふわふわするあたしを、心配そうに見つめてくる三白眼。
「どこへ？」
「へっ？」
「家に帰りたくないから泊まらしてよ」
当たり前よ！
初めての海外旅行で「友達と行く」と家族に嘘ついた手前、このままスゴスゴ帰れるかっ！
それに……。
「……俺のこと、嫌じゃないんですね？」
神妙な鬼代人。
あのライオン髪が、ネオンに映えてキラキラ。
胸のドキドキが止まらない。
「……嫌じゃないよ」
むせるように暑い、駐車場を吹き抜ける夜風さえも何故か、心地いい。