冷たい情愛8 錯覚な交わり-2
「ああっ」
気持ちいい…もっと…もっと奥…
指の動きは滑らで、粘着の音を発し始める。
クチャ…クチャ…と。
「んん…んあ…ああ…」
快楽は段々と大きく私を襲う。彼に掴まれた私の手に力が入る。
もどかしくて、何かを掴みたくて仕方ないのに…
彼がそれを邪魔し、私は手のひらを握る事しか出来ない。
「はあ…ああ…いい…」
「指突っ込まれただけで、やらしい声だしやがって」
彼は更に指を増やし、私の中を器用に刺激する。
かき混ぜ横に刺激しながら…更に奥の上に摩擦を加える。
自分でも、更に気持ちいいほうへと腰をくねらせる。
「誰に突っ込まれてもいいんだろ?」
「そんなこ…ない…あ…違う…」
私は唇を噛んで声を我慢する。
でなければ…あまりの快感に動物の鳴声のように叫んでしまいそうだった。
これじゃ嫌…もっと…
繋がりたい…私の中に入って…貴方の鳴く声を聞きたい…
愛撫され続けた私の体は限界だった。
「お願い…もう…ちょうだい…」
「何を?」
「だから…」
「だから?」
「いれて…欲しい…」
彼はその答えに納得していなかった。
無言のまま、更に私の性器の奥深くに指を突き上げた。
「ああ…あん…ああああ」
「恥ずかしがってるふりして、ここは早く突っ込んでくれって事か?」
私の右手を掴む彼の手に力が入る。痛みが走る。
もうだめ…
早く埋めて…泣きたくなるから…
貴方じゃなきゃだめ…
繋がって…早く…
お願い…お願いだから…
「意地悪しないで…早く…お願いだから…」
私は目を閉じたまま泣いてしまった。
悲しかった…寂しかった…指だけじゃ嫌だった…早く、繋がりたかった。
私の手を強く握る、その大きな手は離され…
私の目頭から頬を優しく撫でてきた。