Authorization Lover-VOLUME1--4
「そういえば何で企画部って女性ばかりなんですか?」
途端空気が重苦しくなった。皆それぞれ顔を見合わせ、苦笑いになる。
「そんな事ないでしょ〜。修平いるじゃない。」
「…男性は佐々木さんしかいなかったですけど。」
また沈黙。七緒がコホンと咳をした。
「守川さんはまだ入ったばっかで解らないかもだけど企画は女の人に人気があるのよ」
「へぇ…そうだったんですか。」
桃子は頷いた。感心しているようだ。
「金原商事って言えばあそこからヘッドハンティングされてこっち来た人いるらしいですね。」
優希が話題を変えた。雛菊も身を乗り出す。
「知ってる〜!ハーバード出の天才でしょ?」
「え…」
桃子が反応した。何か驚いているようだ。
「どうしたの?知り合い?」
「いえ。友人に金原商事で似たような人いて…でも会社移るんだったら教えてくれる筈ですよね」
桃子はそう言ってお茶を飲み干した。