冷たい情愛7 side 紘子-7
彼の視線は、私をまっすぐ見下ろす。
私は整ってきた呼吸で、乳房を彼に突き出すように胸郭で呼吸する。
目が合う…
何か言葉を言いたかった。
「私の中には…きてくれないんですか?」
それが、私が彼に言える精一杯の言葉だった。
彼に何かを…それが何だか分からないのに…求めたかった。
心から誰かを欲するのが怖かった…でも…
彼が、欲しくて仕方なくなったのだ。
優しさだけじゃなく…彼の感情全て…を。
彼に愛されているという先ほどの錯覚は間違いだったのか…
「貴方は…私とのセックスは必要ではないでしょう?」
子どもをなだめるような…ゆっくりとした声で彼はそう呟いたのだ。
続く