増えいく行動 第三章-1
時計は午前五時を差した。俺はベットの中で動く秒針を見て眠れないでいた。状況から眠れるほうがおかしい。そう思いながら…。
あの時の公園の事を思い出しながら…。
「あたしと付き合って」
この言葉を発して七海は真剣なまなざしで俺の顔をずっと見ていた。
返事を待ってる。
そう直感する俺は重い口を開いた。
「ダメだ」
その返事を聞いて薄暗いからはっきりとわからないが顔を曇らせ後退りする七海。
「…わからない…どうしてなの?…」
「どうして?」
俺は七海の疑問に疑問でかえす。薄暗い公園でもはっきりわかる七海の震える声。
泣いている。
そう確信する俺。
「なんで?なんで腕組んだの拒まなかったの?なんでゲームセンターのとき優しくしたの?なんで服を一緒に選んだの?どうして…?ねぇどうして…?」
そう言って俯く七海。
「…」
俺は黙秘し七海から顔を背ける。そしてしばらく沈黙が流れた。
俺は七海を振って罪悪感でいっぱいでまともな答えが浮かんで来なかった。でもあえて絞り出した答え…。
友達にしか見れない。
そんな返事を言葉を言ったら俺にさらなる罪悪感そして七海を傷付けてしまう事が目にみえている。だから問い掛けに対して黙秘した。七海を傷付けないために…。だったら付き合えと思う人もいるだろう。祝福の時間を少しでも与えてやろう。それに別に好きな人いないし付き合っちゃえとか…。だが俺はそんな事したくない。中途半端な感情で付き合ってたって相手に失礼だ。もしそんな感情で付き合ったら別れることは目に見えてるもんだ。別れた時今より更なる悲しみとゆう感情が七海を襲うだろう。それが俺の断った本当の理由。
俺なんかと付き合っても意味がない。俺は七海と付き合ってく自信がない。
とゆう自分に向けての過小評価とマイナス思考なことも俺は少々ながら思ってもいた。
「…ぐすっ」
七海は泣きながらその場から走り去って行ってしまった。俺はそんな寂しいそうな背中をただ見つめる事しかできなかった。
これでよかったのだろうか?誕生日にこんな辛い思いをさせて…。
俺はそんな感情を頭のなかでぐるぐると回していた。
「愁!早く起きなさい!」
怒鳴り声が俺の耳に入ってくる目をこすり声の主であるだろう母の顔を見る。
いつの間にかねてしまったのか…。
そう思うと母は黙って俺の近くになる時計を指差す。
「わかったら早く支度しなさい!」
そう言って部屋から出て行く母。時計は朝の8時を回っていた。
「遅刻だな〜神沢」
俺の名字をニコニコと呼ぶ先生の眉間には…シワそしてシワ。
朝飯をパスして制服を着るのに一分。寝癖直しに約五分ぐらい使った。あと今日の授業にいる用具などを揃えたりしていたらいつの間にか十分過ぎていた。家から学校まで急いでチャリ30分。朝の最初の予鈴は8時40分。ギリギリ間に合うかもしれなかった。だが自転車を漕いでる最中に昨日の事を思い出してしまい足取りが重くなりなかなか前に進まなかった。
その結果…。
「15分遅刻だな〜」
「はっ…はい…」
俺は苦笑いをしながら答えた。
「まぁ今日のところは注意としとくか…次はないぞ」
「はい」
俺は軽くペコリとお辞儀して自分の席に着いた。七海が後ろにいる席に…。