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「ドMへの階段・・・」
【SM 官能小説】

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「ドMへの階段・・・」-56

「お前も飲めよ。」


「いや、いいや。あんま飲めなくなっちゃったし。」


「付き合えってぇ。」


「しばらく飲まなかったら嫌いになっちゃったよ。」


オレも久々だった。


仕事の付き合いで飲むといっても飲むに値せず、


生中1杯で十分出来上がってしまう程なのだから。


案の定、まだ瓶ビールの半分しか飲んでいないというのに


オレの顔はみるみる内にタコの様に赤くなり、顔がパンパンに膨れ、


目尻は垂れ下がり、頭はテンパっていた。


「ねぇ、タコみたいになってるよ。大丈夫?」


妻はオレが酒に弱いという事も、すぐに赤くなるという事も知っていたが、


いざ一人で飲んでタコの様に赤くなって酔っ払った姿を指摘されると


心なしか恥ずかしくなった。


「お前も飲めってぇ。ビールがダメなら梅酒があったろぉ?」


まだ二人で飲んでいた方が言い訳になる、と思いなんとか道連れを企てた。


「ええ・・?じゃぁちょっとだけ・・。」


妻は昔からビールが苦手だったが、梅酒は好物だった。


実家で梅酒を造り、約1年ほど寝かせて飲むと絶品なのである。


しばらく飲んでいなかったのでその梅酒がどれほど眠らされていたのかは知らなかった。


「うっ!・・・キツいな。やっぱり久々飲むとキツいね。」


「あ?あぁ。」


既に酔っ払い、ビール瓶1本も飲み干せずにソファに寝転がる。


「もっと薄くしてこよっと。」


妻はそう言って台所へ戻り、グラスに水を注いで戻ってきた。


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