投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

冷たい情愛
【女性向け 官能小説】

冷たい情愛の最初へ 冷たい情愛 36 冷たい情愛 38 冷たい情愛の最後へ

冷たい情愛6 俯いた横顔-1

12:30…

今日もお昼を食べにいく時間はない。
片山と午前、あんな事をしてしまっていたのでまったく仕事が終わらない。

午後は遠藤さんとの打ち合わせだ。
彼と相談することになっていた内容の整理が全くついていない。

私はエクセルと格闘しながら、一心不乱にパソコンのキーを叩く。


若い女の子が、ランチを食べにいったついでに私に軽食を買ってきてくれた。
デスクに座りながら、片手ですばやく口に放り込む。




「色気ねえなあ…」
声のする方を見ると…片山が立っていた。


「仕事中に色気は必要なんでしょうか」冷たく答える私。


「今日はからむなあ、おい」苦笑いをする上司。



「これが終わらないのも元はといえば片山さんが…」

大きな声で言いかけた私。
ここで私が午前の出来事をばらしたら、片山はどんな顔をするのだろう…。
ちょっといたずらしたい気分にもなったが、洒落にもならないので本当にはしない。


「午後の打ち合わせな…俺も同席するから」


・・・・・・・・


遠藤さんとのミーティング用にとった部屋は…
皮肉にも先ほどまで、片山と私が交わった部屋だった。

私は書類を再確認し、進め方をシュミレーションする。

(片山さん…なんで同席するのよ…)

意味もなく私は不安になる。


ドアの開く音。

遠藤さんが案内の者の後について、部屋に入ってきた。
いつもなら私だけなのだが、今日は片山がいる。

しかし、相変わらず彼は顔色一つ変えないで挨拶をする。

「お世話になっております。本日もよろしくお願い致します」
一寸の隙も見せず、彼は言う。


仕事の話はスムーズに進む。
常日頃、私は上司の片山に報告しているので、片山も適切な場面で適切な言葉を挟む。


しかし…あれだけ急いだ書類…一点だけミスがあった。


冷たい情愛の最初へ 冷たい情愛 36 冷たい情愛 38 冷たい情愛の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前