冷たい情愛5-8
「俺も…もう…だめ…だ…いくぞ!!」
片山は、また大きく挿入を繰り返し始める。
二人の肉体がぶつかる激しい音が響く。
「ああ…片山さ…もう…い…いく…あああ」
私は全身に力を込めて、片山の最後の刺激を受け取った。
肉欲の全てを…。
「んんん…ああ…」
片山は、私の臀部に温かいものを放出した。
私は机にうつぶせたまま、言葉が出ない。
息を吸い込むのが精一杯だった。
あまりの快楽と刺激に…足先に痺れに似たものが走った。
片山は自分の出したそれを、ハンカチできれいに拭った。
息が整ってきた私は…片山と顔を突き合わせ言った。
「セクハラ上司…」
「なんの事だ?」
二人して笑った。片山は、本当に優しい顔で言った。
「本当に心配したんだぞ…」
「すみません…」
私の頭を撫でながら、片山は更に言った。「なあ…あの男とも…やったのか?」
「やったって…その言い方やだ…」
「う〜る〜さ〜い!答えろ〜」
「しりません!」
少し心苦しかったがそう答えた。
高校生の頃のよう…
本当に相手を好きになり…自分も相手も苦しくなるような…
そんな恋愛はもう嫌だ。
片山がくれるような…肉体の快楽と少しの優しさがあれば私は十分なのだから。
・・・・・・・・・・・
デスクに戻る。
今の私の状態は「生足」というやつだ。
30にもなって…職場で出来る格好ではない。
「設楽さん!ちょっと、昨日も泊まりだったんですかあ?」
若い子が驚いたように私の生足…を見る。
「え…ああ…そうなんだよ、一応はいてきたんだけど伝線しちゃってて」
「設楽さん、生足いいですね♪なんかやらし〜」
若い子は、自分のデスクの引き出しから新しいストッキングを取り出しながらそう言った。