冷たい情愛5-5
「ホント?やってみるもんだあ〜セクハラ!」
(セクハラって認める訳?)
遠藤さんとのミーティングを控え、朝から気持ちが重くなっていた。
しかし、片山とのこのやり取りで、私はなんだか明るい気分になれたのだ。
夜、彼とあんな淫らな行為をして…次の日には違う男に臀部を撫でられ…
私は、なんという女だろう。
片山は、私の臀部を撫で続けながら、私の耳を舐めている。
私の聴力では、舌が発する粘着の音しか拾えない。
その音が、性器同士の摩擦の音と似ていて…私は淫らな気分になる。
臀部を触る手は、段々動きを大きくしていき…
大腿の内側から腰部、臀部の割れ目まで撫で回していく。
私の陰部が、ジーンと何かを感じ始めている。
片山の、硬くグロテスクな性器を…飲み込む準備をしているのだろう。
「ん…片山さ…ん…誰か来たら…ああ…」
残った理性が、この状況を不安にさせる。
しかし、私の体は性の刺激を続けたがっている。
耳への愛撫を一度止め、片山は囁いた。
「ここは予約いれてあるから誰もこないさ…おかげで、お前と遠慮なく気持ちいい事が出来る」
今度は、股の間の湿った部分を撫で始める。
弱い刺激に、私は物足りなさを感じる。
「あ…いやだ…そんなの…」
しっとりしてしまったストッキングの上から…指をそっと前後に何度も這わす。
「なにが嫌なんだよ」ニヤニヤして、片山は言う。
「…もっと、強く触って…ねえ…お願い…」
「本当にお前ってスケベなんだなあ〜」
「スケベって、その言い方嫌だ…」
「俺にそんな事言える立場か?おい」
今日の片山は、なんだか少しだけ意地悪だ。
心配(と、本人が勝手に言っているだけだが)かけた代償か。