MORE【1-後】〜変化〜-1
チュンッ… チュンッ…
カーテンを通して,まばゆい光が瞼に朝を感じさせる。
母さんが起こしに来てくれるまでもうちょっと寝よ……
…母さん?
重い瞼を開く。
そこには自分の部屋とは似てもにつかない天井。
アタシの部屋の天井は白…今見えるのは
薄いグレー。
ここは一体どこなんだろう?
アタシ…昨日家に帰って…母さん…が倒れてて…松長さん…
ぅっ…嫌な記憶が次々と思い出される。
でも…母さん今どうなってるんだっけ…
キィ…
『ぁっ起きたか』
少しだけ見覚えのある人…
「あの…あなたは?」
『何?覚えてね-の?
俺昨日お前を助けてあげたの。
そしたら,おまえそのまま抱きついて
気失っちゃうし…』
ぅわ…アタシなんてこと
「…ごめんなさい」
『いや…いいんだけどさ。
それよか腹へってない?
パンとかならあるから
…てかまず服か』
ん…服?確かにさっきからスースーするような…
「…っ!?ぅわっ!?」
アタシが纏っているのは男物のYシャツ1枚。下はもちろんブラ&ショ-ツ。
『あんまり汗かいてたから…
シャツは俺のね。
下着は脱がしてないから気にすんな』
気にすんなって!?
無理!!無理無理無理!!
慌てて布団を引っ張り上げる。