『陰幽霊光』-13
「………とりあえず、
どこから、つっこんでいいんだ?」
「好きな所から」
「俺、目を開けてんだけど?」
「私を見てるからねぇ」
「なんで?」
「キミが、あんまりにも
私のことを思うから、
天国から、切符を3枚もらったの。
その内の1枚で帰ってきたのさぁ」
「………残りの2枚は?」
「100年後、キミと一緒に来なさい……だって」
「100年も生きてられるかなぁ」
「あははははは」
「お帰り………テレサ」
「アタッカー!」
「うお!
このタイミングで?」
「うそっだよ!」
テレサは健太に抱きつく。
「キミと初めて出会ったのも………ここだよね……」
「………私は、ここにいるよね?」
「……………ああ」
「私のこと見ててくれる?」
「飽きるほどにな」
彼女との………
その出会いは………
突然だった………
不思議に………
奇妙に………
馬鹿らしく………
そんな出会い………
陰幽霊光………
『闇にいた霊は光に戻る』
なんてな…………
もう闇は見ない………
もう、目は瞑らない………
光だけ見ててやるよ………
目をしっかり開けてな……
THEEND