冷たい情愛3 優しい目-2
私は前を向いたまま「後ろしか見てない癖に、うそつき〜」と言い返した。
「おい、年上に向かってうそつきとは何事だ?」
彼は私の臀部をわざとネチネチと触る。
いやらしい気分になる前に、これでは笑ってしまう。
「ちょっと、セクハラですよ〜」
そう言って振り替えり、言葉をかけた瞬間…
彼は「本当にきれいなんだよ…仕事中の俺を、いつも錯乱させる…」
真剣な顔。
(またうそついて…あれだけしっかり仕事こなしてるくせに)
私は、そんな片山が可愛くなってきた。
片山の胸に、頬をつける。
がっちりとした胸郭。
(あれ?)私は気付いた。意外と鼓動が速い。
(まさか緊張してる?)
かわいい…くすっと笑ってしまった。
それに気付いたのか、片山は私の背に手を回した。
裸で抱き合う形になる…
私の下腹部には、鼓動と連動し血を激しくめぐらす硬いものが当たる。
「おいしそうだね、片山さんの」
「お前、いつも男にそんなこと言うのか?」
ちょっと怒ったふりをして彼は言う。
唇を近づける彼…でも、私はキスを拒む。
裸で抱き合って、キスして、愛撫しあって…
そういう普通の幸せな性交…あまり好きではないから。
彼の腕から抜け出し、私は膝立ちになる。
視線より少し上には彼の大きく硬い生殖器。
彼の大腿に私は手を添えて、斜め下から、彼のそれをじっと眺める。
彼のそれは私的に「きれい」な部類に入った。
上手く表現はできないが健康的で上等なオスを感じさせる。
至近距離であまりにじっと見つめるものだから、さすがに彼も呟いた。
「恥ずかしいだろ…しかもシャワー浴びる前にそんなに顔を近づけるなよ…
きれいにするまで待ってろって」
こういう時、今まで相手がどういう女とどういう交わりを持ってきたのか分かる。
きっと片山は、きちんとした人間らしいセックスの順序を守り…
清潔な香りのする体を求め合っていたんだろう。
(そんなのつまらない)
私は、彼の大腿に手を添えたまま、大腿のやや内側を舌で舐め始めた。
「うっ、くすぐったいだろ!」
少しだけ片山は抵抗するそぶりを見せる。
足を閉じ気味で立っているので、大腿の内側を舐める。
硬くなった生殖器やその下のやわらかい膨らみが私の顔面や頭部に触れる。
そんなことに気が付かない様に私は大腿部だけを舐め続ける。