SLOW STARTV-2
それから会議が始まった。長くなると思ったが2時間程度で終わったので早めの昼休みに入る事にした。
近くのコンビニでサンドイッチとお茶を買った。
会社まで戻るのが億劫になってしまったので会社の横にある噴水公園で食べることにした。
噴水の脇に腰掛けハムサンドから食べ始めた。
…入社したての頃はお弁当作ってたんだけどなぁ
いつから作ってないんだろうと考えていたら携帯のバイブが震えた。
ユウキ君からメールが来た。
【オフィスレディかぁいいね〜俺は…ん〜簡単に言うとスポーツ用品を考えたり店に卸したりする会社だよ。今昼休みとか?】
2個目のサンドイッチを食べながら返事を打つ。
【今お昼休みだよ。スポーツ用品か〜ユウキ君は何かスポーツしてたの?】
…うちの会社の近くにもスポーツ用品の会社あったな〜
そんな事を思いつつ送信を押した。
どこからかキテレツ大百科の初めてのチューが聞こえてきた。
…懐かしいなぁ…コロ助〜誰だろ
噴水の反対側を見るとオフィス街には珍しい、ジーパンに洒落たTシャツを着た男の人がベンチに座って携帯をいじっていた。
…あの人か。ちょっとタイプかも…
何やらメールを打っているようでおにぎりを食べながら携帯画面を見ていた。
打ち終わったのか携帯を閉じた。
その時あたしの携帯が震える。
…ん?タイミング良すぎね?
まさかなぁと思いながらメールを開く。
【俺も昼休みなんだ。今日の昼飯はコンビニおにぎりに唐揚げ〜スポーツはずっとサッカーやってて今は友達とフットサルやってるよ。】
おにぎりに唐揚げ…噴水の反対側を見る。
洒落たTシャツの人が唐揚げを1つ口に入れた。
…うっそ〜ん!まさかでしょうよ!?
まさかまさかと思ったが一応それとなく探ってみる。
【そうなんだ。フットサルって何だかお洒落ですね〜お昼休みって事は今会社でご飯食べてるの?】
…送信だぁコノヤロ〜
一人でテンションが上がりメールを送った後、反対側を見た。
♪〜初めてのチュー 君とチュー テヘヘ I Will give You all my love 〜♪
…鳴った〜!!…いやまだだ。確証はないぜ
洒落たTシャツの彼は返事を打ち携帯を閉じる。