投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

【姉弟相姦 官能小説】

罪の最初へ 罪 12 罪 14 罪の最後へ

帰らざる日々-2

「い…いい加減にしてよ」

もがく亜紀。

「止まんないよ…こんなになってんだから」

亜紀の荒い息が、和哉の性欲を助長する。
和哉の手が亜紀のパジャマを捲り、乳房を掴んだ時、

「…止めて…く…口でしてあげるから…お願い…」

亜紀はその夜、和哉の欲望を何度も口で受け止めた。以来、眠る時、彼女は部屋に鍵を掛けるようになった。

年が経ち、2人共高校生になると、お互いを避けるようになった。
そして今、社会人となった和哉と亜紀は別々の場所で生活をしていた。
和哉はシステム・エンジニアとなり、あちこちの現場を飛び廻っていた。
亜紀は大手総合商社の総務課で、頑張っていた。




仕事を終えた和哉が、自分のアパートに帰りついたのは午後9時を廻った頃だった。
シャワーを浴びて、いつものように郵便物を見ていた時、携帯が鳴った。実家からだ。

通話ボタンを押すと、母親の弾むような声が聞こえた。

「亜紀がね、結婚するのよ!」

嬉しそうに言う母親に対して、

「そう。で、いつ?」

それだけ言うのが精一杯だった。だが、母親はそんな事も気づかないのか、快活に答える。

「さ来月の15日よ。アンタの礼服も用意しとくから、前日からコッチに寄りなさい」

「分かった…」

和哉はそれだけ言って電話を切ると、すぐに亜紀の携帯に掛けた。
数コールの後、懐かしい声が和哉の耳に響いた。

「亜紀……姉さん。結婚…するんだって?」

力無い和哉の声。

「うん。母さんに聞いたのね」

「ああ…」

そして、しばしの沈黙。

その沈黙を破ったのは和哉だった。

「おめでとう……」

それだけ言うと、一方的に電話を切った。
それ以上訊けなかったからだ。

それは亜紀も同じだった。切れた携帯電話を、いとおし気に指でなぞり、しばらく眺めていた。

それから、瞬く間に月日は流れた。和哉は仕事に駆け廻る日々を過ごし、亜紀も退職のための引き継ぎに忙しい日々を送っていた。

そして、亜紀の結婚式を2日後に控えた夜。

昼間は仕事にかまけている和哉。だが、ここ数日、夜になると、考えるのは亜紀の事だった。

〈亜紀が他人のモノになる〉

頭では分かっているが、どうしても納得出来なかった。

和哉は財布を握りしめると、部屋を後にし闇に消えて行った。


罪の最初へ 罪 12 罪 14 罪の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前