reality ability‐第4話‐南の草原、wind grassland‐-8
「ふぅ、仕方無いですね。更なる力をお見せしましょう。」
〈‥‥‥‥‥‥‥ブシュゥ!〉
「ぐふっ!!」
「がっはっ!!」
凰輝の身体中から血が流れ出す。更に、隣に居た羅紅の身体中からも血が流れ出す。二人はその場に方膝を着いてしまった。
「流石に恐怖心は出てきたでしょうか??」
闇は蔓延の笑顔で聞いた。が、
「言ったろ?俺は‥負ける時は彼を‥救った時だと?」
凰輝は呼吸が乱れているが喋った。
「それに‥‥負けることは‥‥無いだろう。‥‥仕組まれた‥‥戦いなのだから‥‥」
凰輝は意味不明な言葉を言った。この戦いが仕組まれたと言う。その根拠はあるんだろうか?
「何を意味解らない事を言っているんです?この戦いが仕組まれた?ふぅ、なら奇跡とやらを見せてください。」
闇は凰輝へと近付き、攻撃しようとした。が、失敗した。
〈ギィン!〉
「‥‥真打ち登場てね?‥‥」
謎の人物だった。長剣で闇の武器を受け止めていた。
「‥‥流石は“真実”さんですね?‥‥」
凰輝はこの一言を言ってうつ伏せになり目を閉じてしまった。気を失ったようだ。羅紅はいつの間にか、気を失っていた。
「誰ですか?」
闇は少し離れて聞く。謎の人物が放つ雰囲気に恐怖したようにも見えた。
「‥‥う〜ん、周りが邪魔くさいから消すね?‥‥」
謎の人物の立っている所を中心に魔法陣が浮かび上がった。それもこの草原を軽く越える大きさだった。
「なっ!?」
「‥‥し…からよ。我が……ほうせよ!infinity zero!!‥‥」
謎の人物がそう言った同時に、足場の魔法陣が輝き始める。
「くっ!?」
『ぐわあぁぁ!』
闇は身構えるが、闇には効果が無かったようだ。しかし、周りの手下が一気に消えた。苦しみもがきながら。
『ぐわあぁぁぁ!』
更に、離れていて隠れていた手下たちも現れては苦しみながら消えた。
「!!!???」
闇はその出来事にただただ動揺し混乱していた。
「‥‥こんなもんかな〜?‥‥」
謎の人物の魔力は凄まじかった。数百名を一気に倒すのだから。
「‥‥まさか、‥いや、そんな‥、しかし、だが‥‥」
闇は極度の混乱に陥ったようだ。しかも、手足が震えていた。