Nymphetamine-1
「…汚らわしいっ。」
まるで蛸の足のようなおぞましい触手に四肢を拘束されながらも、シルクは眼前の男を睨みながら呟いた。
透き通るような白い肌と華奢な体躯。 そして薄い緑がかった金色の髪が、彼女が純血のエルフであることを物語っている。
戦力の差は圧倒的だった。 多くの勇敢なる戦士はこの呪われた魔術師達の毒牙に掛かったのだろう。
彼らの侵略行為は、文字通り一夜にしてエルフの小国を制圧した。
「神をも畏れぬ愚行とはこのこと。 覚悟なさい、今に貴方達にも裁きが下るのだから…!」
安否すら定かではないが、自らを慕ってくれる民、また結婚を誓い契りを交わした婚約者の姿が瞼の内側に鮮明に映し出される。
そうだ、こんな者達を怖れることはない。 今に同朋がこの邪悪の根元を打ち、再び平和な日常へと戻るのだから。 だから、なにがあろうと屈することはしないと。
シルクはその意志を凛とした双眼に宿すかのように、異型の魔物を操る忌まわしき魔術師を見据えた。
「相変わらず口の減らないお姫様だ…。 ククっ、だが楽しみですよ。 この美しい姫君が、ただの快楽に溺れる肉塊となると思うと。」
男は舌なめずりをしながら、軽く指先を動かした。 シルクの四肢を絡め取った触手は、ゆっくりと表面の吸盤を彼女の地肌に吸い付かせていく。 おぞましさに身震いする彼女の反応を楽しむかのように、触手はシルクの首筋から腋の下を這い進み、わき腹をつたい太腿の内側へと吸い付いた。
「ぅっ…あぁ」
あまりの不快感に小さな声が漏れた。 それにこの男は先ほど何と言ったのだろう。 肉塊…? 不穏な心持ちが、微かな恐怖となり具現化する。
「っ! い、いや!離して!」
触手はぎりぎりとシルクの四肢を締め上げ、その華奢な身体を壁際へと押し付けた。 同時に彼女の両膝を絡め取り、まるで幼子に小尿をさせるかのような姿勢を強制する。
触手はドレスのスカートをまくり上げ、下着を剥ぎ取った。
最愛の婚約者にすら、まだ片手で数えるほどにしか見せていない秘部を露にされ、屈辱と羞恥とがシルクの頬を染める。
「は、恥を知りなさっ…ぁ、あ…」
ヌチャリと。 彼女の秘処へ何かが吸い付いた。
ヘアブラシのように先端が平らになった触手。 その表面には数十、数百はあろうかという細く短い肉ヒダが粘液の糸を引きながら蠢いていた。 その肉ヒダ一本一本がシルクの性器に絡み付くように、汁を分泌させながら淫肉をしごき上げる。
「や、やめ…て、あ、ぁァあっ!!」
ヒダの執拗な責め苦がシルクの淫部をしゃぶり、塗り付けられる粘液が強烈な疼きと痒みをもたらした。
逃れなければ。 このままではおかしくなってしまう。
徐々にこの責め苦に快楽を覚えつつある身体に鞭を打つように、シルクは軽く唇を噛んだ。
その刹那。 当てがわれた触手の内側へと、それは力尽くで自らの体をねじ込んだ。