投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

舞子 〜愛する人〜
【その他 恋愛小説】

舞子 〜愛する人〜の最初へ 舞子 〜愛する人〜 19 舞子 〜愛する人〜 21 舞子 〜愛する人〜の最後へ

舞子 〜男の友情とは〜-1

昼休み。
抜けるように青い空。
黄色い太陽。
いつもの屋上。



俺は足を投げ出し、横になる。

「あちぃ…」

目玉焼きの気分。




「舞子とは…付き合わないよ」

傍らに立つセイが、言った。
今日は、その手にパックのいちごミルクを持ってる。

…めずらしいな…



「嘘つけ。いいよ、俺に気ィ遣わなくて」

よっと、起き上がり、セイの手からいちごミルクを取る。

「ぬるい…」

胸焼けしそうに甘い。それがなんだかムカツク。

「…まぁ好きにすりゃいいよ。でも、舞子の“初めて”は俺がもらったからな」

ニヤリと、セイを見る。
セイは涼しい目で俺をチラリと見る。

「舞子の“初めて”は高1の夏だ」

「なっ!?」

マジで?くそーっ!俺が初めてだと思ってたのに――
…根拠はないけど…


だらりと脱力…



「あついな…」

頭を垂らした俺の手から、セイがいちごミルクを取り上げる。
一気に飲んでパックを握り潰す。
ぽいっと、それを放りながら、

「うそだよ」

セイが笑った。

「は?」

何が? どれが?

笑うセイ。
幸せそうに。
こんな顔は初めてみる。




「おい、セイ」

「何だよ」

俺は立ち上がり、セイの肩に手をかける。

「一発殴らせろよ、な?」

「あぁ!?」


舞子 〜愛する人〜の最初へ 舞子 〜愛する人〜 19 舞子 〜愛する人〜 21 舞子 〜愛する人〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前