舞子 〜男の友情とは〜-2
「舞子を泣かせたら一発じゃ済まねーよ」
頬と腹をおさえて、膝から崩れ落ちるセイに言い放つ。
「…ばか…お前、これ二発だろーがっ」
ゲホゲホと咳き込んでいる。
いいんだよ、細かいコトは。
「あついなー」
うずくまるセイの隣に寝そべる。
太陽が眩しい。
俺、まだ舞子のコト、好きだ。
胸の痛みが、そう言っている。
まだまだ諦められない気持ちや、悲しいとか、ムカツクとか、色んな感情が渦巻いてるけど…
でも…
舞子が幸せなら、いいや。
セイになら、いいや。
「今日、晴れてよかったな」
俺が呟くと、セイが顔を上げた。
「ごめんな」
聞こえるか聞こえないかくらいのセイの声。
「お前… 女、紹介しろよ」
これで許してやるよ。
完。