舞子 〜私の名前〜-4
「セイ…」
眠るセイ。
起きないで、どうか。
私は、ゆっくりとセイの唇に指で触れ、
それから、ゆっくりと、そのカタチを確かめるように、
自分の唇を、
重ねた。
ねぇ、セイ。
私の名前を呼んで。
そうしたら、私、全てを捨ててもかまわない。
学校も
家も
両親も
隆史も――
あなたさえ、いれば。
ねぇ、セイ。
私と一緒に
地獄に堕ちてよ。