甘辛ニーズ-8
「…今ではもう、ショウちゃんはクラスのムードメーカーという存在になってるんですよね。…役目がなくなっちゃったみたいで、ほんの少し寂しいです」
「べ、別にそんなんじゃ…!」
「でも!そんなショウちゃんを作ったのは私ですから、ちゃーんと感謝して下さいね!カラダで恩を返すってーのもアリですよ?」
「…それなりに感謝してるよ」
「それなり、ですか?」
「そ、そうだよ!悪いかよ」
「ショウちゃんらしいですね。可愛いですよ」
時間の流れが遅く感じたのは、何年ぶりでしょうね。
そのせいで話が終わった頃には、丁度よく線香花火の火が消えてしまいました。
「あらら…落ちちゃった…」
「…あ。凪の本音をまだ聞いてないぞ」
「えー?恥ずかしいですよう」
「………」
「…わかりました。一回しか言いませんから、ちゃーんと聞いてて下さいね?」
「ああ…」
「ショウちゃん、大学生になっても、社会人になっても、恋人ができても、老人になっても、これからも、ずーっっっと、愛してますよ」
…くさすぎましたか。
どーせなら一億と二千年経っても愛してる…の方が良かったのでしょうか。
どっちにしろ…私の顔から花火が出ることは間違いありませんが…。
「……………」
「…ううう、なんとか言って下さい……恥ずいんですから…」
「ありがとう」
「……ど、どういたし、まし…て?」
安物の花火よりも、ショウちゃんの笑顔の方が、全然輝いてました。
「…やるか!打ち上げ花火!」
「え、ええ。やりましょうか!」
あ、しまった。
一つだけ言い忘れちゃいました。
「いつまでも、私が側にいてあげます」って…。
…また今度にしますか。
〜fin〜
で終わらせたいところですが!その後の話を聞かせてあげましょう!
一時間ほど花火を楽しんで、犬のおまわりさんにも見つかることなくちゃんと帰宅できました。
翌日には学校があるのですが……ふふ…ふ。
なんと!ショウちゃんの部屋で○○○○しちゃったんです!
…くくっ…羨ましいッスかあ?羨ましいでしょう。
○○○○ですよ?○○○○。
ああ、もう、あの時の泣きそうなショウちゃんの顔を思い出すと……やべ、ティッシュティッシュ。
…もっと詳しくって?
まったく、仕方ないですね。この際だから伏せ字も外します。
スピードですよ、スピード。一種のトランプゲームです。
ショウちゃんったら弱くて弱くて……遅いんですよ、動きが。
私が勝ちまくりんぐな状態になっちゃって、もうやめましょうよって言ってるのに、まだやる!って涙目で……ちょ、鼻血が止まりません。ティッシュ三枚追加。
いやー私って案外どちらでもいけたんですねえ。鞭と縄、どちらも似合う女王様ってトコですか。
とゆーワケで、本当に終わりです。
またいつの日か、どこかで会いましょう!
なんて終わらせ方は嫌なので、さっぱりきっちりさようなら、です。
〜fin〜