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―秘密の恋―
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―秘密の恋―-2

「えっ・・・今なんて・・・」

「だから、俺、お前の・・・」


―兄貴をやめたい・・・―


楓にはなんで竜司がそんな事を言うのかわからなかった・・・
「な、なんで!なんでそんな事を言うの?私はお兄ちゃんの事大好きなのに・・・なんで!血が繋がらないから、嫌!お兄ちゃんはずっとお兄ちゃんだもん!私のお兄ちゃんはお兄ちゃんだけだもん!」
そう言うとリビングを飛び出した。
「おい!楓!」
呼び止めた竜司の声は届いていなかった・・・
部屋に入り楓はペタンと力なく座った・・・
「なんで・・・なんであんな事言うの・・・私はお兄ちゃんが好きなのに・・・」
目から流れる熱い雫を止められないでいた・・・明日からどんな顔して会えばいいのかわからないなどと思ってとき
「楓・・・入るぞ」
「!!」
竜司が楓の部屋に入ってきた。
「楓、人の話はちゃんと聞けよ!」
「何がよ!お兄ちゃんは私のお兄ちゃんやめたいだけなんでしょ!」
「あーそうだよ!でもその話には続きがあるんだよ!」
「続き・・・?」
「あぁ、俺は楓の事が好きだ!一人の女性として・・・だからお前の兄貴としてじゃなくて一人の男として傍にいたいんだ・・・楓、俺の彼女になってくれますか?」
竜司の言葉に今まで流れていた熱い雫が止まった。
「楓、返事は?」
竜司の言葉に楓は竜司に抱きついた。竜司はちゃんと楓を抱き止める。
「私もお兄ちゃんが好き。大好きだよ・・・私をお兄ちゃんの彼女にしてください。」
「楓・・・」
竜司は楓の頬に手を添えてキスを落とした。
「お兄ちゃん・・・」
「楓?二人でいるときはお兄ちゃんじゃなくていいんだよ?」
「じゃあなんて呼べばいいの?」
「竜司って言ってごらん?」
そう言うと楓は顔を少し赤くし小さな声で・・・「竜司・・・」
と、呼んだ。
「楓・・・」
竜司は抱き締める腕にさらに力を込めた。


二人は兄妹から恋人になった・・・
それは満月が綺麗な夜だった・・・
この月の光が二人の恋路をやさしく照らしてくれる事を願っている・・・


END


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