『彼女が、』-6
彼女の答えが‘‘YES‘‘であることを、
強く。
「・・・結論から言うと、」
時が遅い。
「・・・『ゴメンナサイ』・・・。」
そうか・・・。
彼女に聞こえないように、
大きなため息を
ゆっくり吐いて
「そっか・・・。」
とだけ言った。
いや、それしか言えなかったんだと思う。
「なんで?」と思わず言ってしまいそうだったけど
その言葉は発してはいけないような気がした。
それを察するかのように、彼女は続ける。
「いろいろ考えたんだけど、やっぱり自分が好きな人と付き合いたいな、って思ってる んだ・・・本当に、ゴメン。」
「いや、いいんだ。こっちこそゴメン、突然に。・・・大変だったでしょ。いろいろ、さ。」
ボクは、彼女のコトを何一つ分かっちゃいないのに
まるで何かを悟ったかのように、言った。
ボクは言う。