その後の悩み side:M-1
頬っぺたをぷにぷにつつかれたせいで、私は目が覚めた。
またぁ……。
何で龍之介って、つつくのが好きなんだろ?
でもそう文句を言ったら、反論するんだろうなぁ。
『僕は、触るのが好きじゃないよ。触るのが、大好きなんだ』
なんて、真面目くさった顔付きで。
「おやすみ」
なんて考えてたら、耳元に温かい吐息。
うっひゃああ!
息!耳!
くすぐったあい!
「ん……」
あ、勝手に声が出た。
少しして、龍之介がもぞもぞ。
寝る気かな?
やがて、すーすーと寝息が聞こえてくる。
この頃には寝起きが悪くてもさすがに目が覚めたので、私は起き上がって大きく伸びをした。
はじめまして。
私、いと……高崎美弥(たかさき・みや)。
今春に高校を卒業したばかりの社会人。
隣で寝てるのは私の旦那様、高崎龍之介(たかさき・りゅうのすけ)。
自分が言うのも何だけど……私達は、きちんと籍を入れてる。
つまり、私の立場はいわゆる幼妻というやつで……いやまさか、自分がそうなるとは思わなかったなぁ。
でも、この家は居心地がいいんだ。
昔からしょっちゅう入り浸ってるから勝手も分かってるし、嫁いじめなんて全然ない。
むしろお義母さんが龍之介よりも私を独占したがるから、その事が凄くびっくり。
しかも変に馴れ馴れしくなく、きちんと距離を置いてくれるから更にびっくり。
お義父さんは最初から私の事を認め……てくれてるといいなぁ。
何というか……お義父さんの接し方って可もなく不可もなくだから、私はここにいていいんだろうかなんて、時々考えちゃう。
「龍之介」
体を揺すって、私は旦那様を起こしてみた。
「……」
ふーふーすーすー寝息を漏らしてるこの様子からすると、起きる気はないみたい。
あ……悪戯、思い付いちゃった。
「んふふふふ……」
怪しい笑いを漏らしながら、私はそこに手を伸ばす。
目標地点は寝間着の中……龍之介の、足の間。
そこをいじくるのは、私にとって凄く楽しい。
自分のをいじくられるのは、あまり好きじゃないんだけど。
龍之介は嬉々として私のをいじくるし、いじられるのは気持ちいいんだけど……何か気恥ずかしさが抜けないのよね。
足の間をいじくる時、がっつくというか貪るというか……ケダモノみたいだし。
「りゅーう。朝だよ〜」
探り当てた温かい棒を、私はにぎにぎした。
んふふ……すぐに大きくなっちゃって、正直正直。
「あーさ。起きなくていい?」
大きくなったそれを手の平で優しく握りながら、私は龍之介に呼び掛けた。
「起きないと、いじっちゃうぞ〜」
手を上下にスライドさせながら、私は更に声をかける。
「ん……」
何度かそれを繰り返すと、龍之介が呻いた。
感じてきたかなぁ?
よし、駄目押し。
ズボンとトランクスの両方を一気に下げて、それを露出させる。