交わらない時間-1
生温い、少し重みのある空気。
私は浅い眠りから、今目覚めた。
7月9日、夕方の5時過ぎ。
窓から見える空の色は、黒がほんのり混じった白一色。
電気を消したこの教室。
窓からの薄暗い光だけが入る。
耳に入るのは、扇風機が私に送る、ささやかな雑音のみ。
私は一人ぼっちなの?
この教室が、時間を止めてしまったかのような、そんな心にさせた。
今、私が過ごす時間も、この先私に訪れる時間も、
彼の時間とは交わらない。
交わったとしても、それは人生の中におけるほんの一瞬で、再び私と彼は別々の時間を歩むことになる。
知らなければよかった。
あなたに独占される人がいることを。
あなたに帰る場所があることを。
しばらく私は、
あなたと交わることのない時間を生きることに、
葛藤し、
涙を流さなければならないのかもしれない。