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 気がついたら、もう5時だ。

 今日も一日、何をしていたんだろう?

 朝、起きて、ごはん、食べて、ごろごろして、ぼーっとして、薬を飲んで…。

 いつもと全く変わらない、か。

 こんなことを考えても、意味が無いことは充分わかっているのに。


 わたしはいつ死ねるの?


 かちこちかちこちと時計が鳴っている。

 うるさい。黙れ。止まれ。

 それでもかちこちかちこちと鳴り続ける。

 わたしは時計に向かって、近くにあった××××を掴んで思いっきり投げた。


 …馬鹿みたい。

 だって、馬鹿じゃない?

 音がうるさいからって、物を壊すんだよ?

 わたし、相当な馬鹿ですね。

 濁る涙を流しながら、笑ってやった。

 あは、ははは、あはははははははは。


 きぃちゃん、今日も来てくれないかな…。

 …何を考えているんだろう。わたしって本当に馬鹿。

 きぃちゃんのことを考えると、胸が締め付けられて苦しくなるのを知っているのに。

 わたしは愚かな人の例ね。

 …きぃちゃん、きぃちゃん、きぃちゃん。

 寂しくなんてない。ないけど、悲しいだけ。

 だから感情を抑えても、代わりに涙が溢れてしまうだけ。

 涙は、もっともっと温かい雫だと思ってた。

 氷水のような冷たい雫だとは思ってなかった。

 わたしの温かい部分は、一体どこに消えてしまったの?


 鬱病と知らされてから約一年。

 どんなことがきっかけで鬱病になったかはわからない。

 ただ一つ、言えるのは───


 …ピンポーンって、聴こえた。

 きぃちゃんなのかな。

 …また、聴こえた。

 続いて、ドアをノックする音と同時に声が聴こえた。


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