Boys, be brave!-6
「まあ、でも」
黙る僕を察してか、和也は顔を逸らして言う。
「お前がそこまで頑張っただけでも、表彰もんだな」
ニカッと笑い、バンッと背中を叩く和也。
痛かったけれど、なんだか嬉しかった。
そして、廊下から聞こえてきた声が、さらなる嬉しさを僕に与えた。
「三谷くん。一緒に帰ろう?」
「うん!今行くよ!委員長」
すぐに支度を終えて廊下へと駆ける僕。
振り返りざまに和也へと別れの言葉を告げると、和也はパタパタと手で顔を扇ぎながら「お熱いことですな」と、冷やかしの言葉を告げたのだった。
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「………いや、しっかし、まさか俺が考えたあの文章が三谷の背中を押すとはなあ。やっぱ俺って、天才的な恋のキューピッドだったりして。あはは」