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fantasy ability
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reality ability‐第3話‐東の森、holy forest‐-2

「ふふ、私を甘くみないでね♪」

織音はいつもとは少し違い余裕はあるようだが、‥‥顔は真剣だった。しかし、言葉は変わらずにノリノリだった。

「では、いきます!」

一斉に数名が襲いかかってくる!

〈ヒュン!‥ヒュン!ギィン!ヒュン!ギィン!ヒュン!‥ヒュン!ギィン!ヒュン!‥〉

だが、織音には当たらない。余裕で避けていた。一応、まとめ役をやった事があるから、それ相応の力を持っていた。
余談だが、前半期の八話で人間の子供の戦い時に最大限の力を発揮していた。あの時、皇希が防がなかったら‥‥まぁ、それは置いといて。

「大した事無いわね♪」
「くっ!‥‥流石ですね、ふざけながらもまとめ役やっていた頃と、変わらない力を持っていらっしゃるとは‥‥」
「‥うるさいわね〜。そんなに本気になって‥‥欲しいわけ!?」
『!?』

織音の少し威圧感が入った言葉に手下全員が後退り、両手と両足が震え始めた。それほどの力を持っている織音だが、覚醒はしてなかった。

「‥‥‥」

《‥‥ホントは、可笑しいのよね?あの時から大部経っているのに‥‥。皇の“あの力”を使われてから、体が軽く感じるし、力が溢れてくるのよね。》

‥‥どうやら、織音自身も不思議に思っていたらしい。皇希の“力”の真実とは何なのか?

「しかし、天界にも反逆心を持った神がいるとはね〜。」
『‥‥‥』
「まぁ、悪いけど貴方たちを殺す事はしないから、皇の想いに反する事はしたくないからね。」

織音は不思議に満ちた顔で言う。それは織音にとっては雑魚キャラといえど、反逆心を持った“神”を気にせずにいられなかったのも、まとめ役だった頃の癖だろう。
しかし、織音は皇希の願い以外は“真実”を知っているからこそ、やってはいないだけでその気になったら余裕だろう。少なからず皇希の思想の影響を受けたようだ。

「そうですか。‥‥慈悲‥‥ですか?」
「違うわよ‥‥。そっか、皇の事知らないものね。」
「知りませんね。‥‥織音様には失礼ですが‥‥おい!」
「な、何を‥‥?」

一人の神の言葉で周囲の雰囲気ががらりと変わった。織音は少し深めに身構えた。しかし‥‥

『“解呪(かいじゅ)”‥‥』

そう‥、その一言だった。手下たちはバタバタと倒れてゆく。‥‥至る所から血を流しつつ。

「!!」

想定外の事に織音の時は止まった。いや、止まらない方が可笑しいのである。殺気をまとっていた敵が急に倒れたのだ。普通は驚いてしまうはずだ。

「な、なんでよ!?」
「“禁断詠唱”の影響ですよ?知りませんでしたか?」

鮮血を流しつつも倒れる事なく立ち続けた手下だった。

《‥‥あの時、盗み聞きしていたけどよく聞き取れなかったわ‥‥》

と、そこに図ったかのように突風が吹いた。当然、手下は倒れそうになる。が、寸前で織音が支えた。


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