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レン
【二次創作 官能小説】

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レン-9

『君自身が仕事で腕を証明出来れば、君を俺の上司に紹介しよう。社員になるには常務の承認が必要だ。』
「その約束、忘れないで。」
『もちろん。優秀な社員をスカウトしたとなれば俺の出世も近付くだろうさ。』
俺は煙草を灰皿に押し付けた。
胸の奥底では不可解な苛立ちがくすぶっている。
「ねぇ、本当に出世を望んでる??」
『何故?』
俺は苛立ちを消し去り、優しく彼女を見つめた。
「なんだかあたなが出世を望む人には見えないのよ。」
『金に不自由はしていないが、俺も君と一緒で知りたがり屋なんだ。社の全貌を知るには出世するのが一番早い。』
もしかすると、彼女が俺の真の姿を知る時は以外と早く訪れるかも知れない。
彼女の洞察力は計り知れない。俺が本当の意味での出世など、全く望んでいない事を感じ取ったのだから。

俺は彼女の唇を塞いだ。唇の隙間から舌を挿し込み、コーヒーの香りがする彼女の舌を味わう。
そして右手をバスローブの内側に伸ばした。その右手は昨夜とはまるでちがう、ジラすような動きをする。
彼女は目を細めてじっとしている。
『嫌か?』
「違う。」
俺の問いに彼女は目を閉じ、熱を含んだ吐息と共に答えた。
その言葉を聞き、俺は彼女の座るソファの隣に体を移す。
俺の手はバスローブの内側の肌を優しく労るように撫でた。空いた手で腰紐をほどき、バスローブをソファの下へと落とす。
彼女の肌を撫でる手は徐々に胸の膨らみへと近付き、丁寧な愛撫へと移る。
形の良い膨らみの弾力を楽しみ、彼女の中の快感の火を煽る。
『俺の為だけに働いてくれ。』
それは彼女にとって辛い言葉であっただろう。
彼女が少しだけ眉をしかめた様に見えた。
そしてそれは俺も同じであった。
彼女を欺いている事、利用しようとしている事、それらは俺が自ら選択した事であったが、自分の心まで偽らなければならない事への辛さがあった。
先程感じた不可解な苛立ちはそれに対する物だ。
俺は彼女の秘部の割れ目を指でなぞり、果実の熟れ具合いを確かめる。
それに気付いた彼女はうっすらと目を開く。
果実は温かな潤いを帯び、それは俺を求めているようだった。
俺が再び塞いだ彼女の唇は、俺の舌を受け入れるだけでなく、彼女の方から俺の唇を求めた。
俺はそんな彼女を見て、迷う事なく果実の中へと指を侵入させた。
侵入した指は彼女の中の快楽を刺激し、彼女の口に快楽の旋律を奏でさせる。
「うっ、んっんん、んっぁぁ。」
塞がれた唇の合間から漏れる声と荒い息を抑え切れなくなった彼女は、俺の体を強く引き寄せ抱きしめた。
俺はそれに応える様に指の動きを早め、彼女の欲望を刺激する。そして俺の与えた快感は徐々に彼女の欲望を露にしていった。
「れっ、蓮っ!んんっ、うくっ、だ…めっ…。」
俺の唇と舌を探りながら、隙間から必死に声をあげる彼女。
彼女の限界がすぐそこに迫っているのは俺も分かっていた。
しかし、俺の指は俺の意思によって突然動きを止め、彼女の中から抜け出した。
抜いた指には、彼女の願望を表すように愛液が絡み付き、糸をひいた。
絶頂を目前にして、まるでお預けをくらった様な彼女の果実は熱く熱を帯び、視線はただ俺を欲していた。
ずっと求めあっていた唇を互いに離すと、俺は快楽のせいで瞳に溜め込まれた彼女の涙を、スっと唇で拭った。
『悲しい事に、人は一度達してしまえば急激に冷静さを取り戻す。欲望が満たされた事によってね。レイラ、俺は芝居無しの君を愛したい。』
俺はそう言って衣服を脱ぎ捨て、彼女をソファに横たえる。


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