優良少年の日々(第1話 変わって欲しい日常は。)-1
とてもとても晴れた日の朝。気分良く目覚めた玖皇 真(くおう まこと)少年は日課である朝のランニングをしながら、考え事をしていた。
「はぁ・・・。なんで俺はこんな男に生まれちまったんだ・・・。」
そう、真の悩みとは、生まれ持った鋭い目付き、187cmでガタイのある大きな身体、どこからどう見ても極道系の人にしか見えない顔・・・・・真は天性の不良だったのだ。
彼の父親は昔ヤクザの幹部だったが、仕事でミスをして、ボロボロになるまで痛めつけられて放り出されてしまった。
それ以来酒に溺れてしまい、奥さんにも逃げられてしまったのだ。
だから、真には母親はいない。
そんな父親を見て育った真は「親父のようになってたまるか!」と生きて来たが、やはり血の為せる業か、腕っ節が強くケンカっぱやい真は結局不良になってしまった。
「しかし、明日から高校生になるんだし、いつまでも不良なんかやってらんねぇしな。これからはしっかり勉強して、将来は社会の一員として立派な大人になってみせるぜ!」
明日から高校生になる真は、自分の名が知れ渡っている地元の高校には行かず、少し遠い結構進学に力を入れている高校に見事合格していたのだ。
「いやぁ、やっぱ一夜漬け勉強の力は偉大だぜ。・・・もうさっぱり覚えてねぇけど。」
これからは真面目に生きようと決意した真。
彼の高校生活が始まる・・・。