投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

FULL MOON
【OL/お姉さん 官能小説】

FULL MOONの最初へ FULL MOON 1 FULL MOON 3 FULL MOONの最後へ

FULL MOON act1-2

「はい…でももういいんです」
「それで、俺にキスしたんだ」
「…へ?」
そして彼は私の手を顔も見ずに握った。強く。
「それで、安西さんは俺にキスしたんだよ、何回も。ケイタって言いながら」
「………」
「大丈夫なの?」
「何がですか?」
「泣いてたよ」
私は酔ってたとしても醜態を見せた自分を恥じた。そしてそれが怒りにかわる。強く手をはじいた。
「…大丈夫じゃなくても、諦めなきゃならないことだって、あります!」
泣きそうで、恥ずかしくて後ろをむいた。自分が惨めで仕方ない。何でバイト先の社員に…

フワッと彼の匂いがした。
彼は私を後ろから抱き締めたのだ。
「え…」
頭が真っ白になるのを感じる。いつもボンヤリして誰にも関心がなさそうな彼がこんなことを…
というかさっきからおかしい。口調が彼氏みたいになってる。
「ケイタのことまだ好き?」
混乱は深まる一方だ。
「あ、う……好きです…でももう仕方ない、の…ごめんなさい」
涙声にかわる。
「俺じゃダメかな?」
「へ?…あ!」

首筋にくすぐったい感触がした。猫が自分の汚れをおとすような。
「あ、や!」
キスを落としてるのだ。その感触はお酒を飲んでほてった体に敏感に届く。
今日は短いスカートだ。もう彼氏もいないから気をつける必要がないとヤケになってはいてきた。
「ん!」でも…
彼は太ももを優しく撫でる。間に手をいれて内側をまた撫でる。後悔した。私の中心が甘くウズく。
「あ…や、やめてください」
彼は耳元で低く云う。
「実はねさっきも、こうしたよ。そして、ここ、触ったの」
彼は私の股間をパンツの上から軽く触れる。
片方の手で足を広げるからとじられない。
「!や…」
「安西さんは覚えてないかもしれないけど、ね」
「…ひどい…私酔ってたのに…」
「…君から誘ったんだよ。違う男の名前を呼びながらさ」
「あ、う」
喋りながらも彼は私の首筋をだんだんと激しくなめあげる。私の体温はあがって、のめりこんでいく。
「は…す、すいません、だからもう…」
「やだ?こんなんなのに?」
彼は、優しく撫でていただけの手の平をグリグリとまわす。かすかにクチュクチュと音がした。
「あ!やぁぁ!」
「ほら、濡れてる。自分でもわかるでしょ?」
「…でも」
その快感の波にのみこまれそうになった。失恋もしたし、一回くらいならいいかな、なんて思った。
けれど、彼は、す、とそこから手を離した。
私は少し残念な気がして、そしてそれが恥ずかしくて息を吐く。
彼は私を引っ張ると正面にむけて、押し倒す。
ドンッ
「え、痛い…」

じかに向き合う形。またがってくる。私は、両手で彼の体をそれ以上近づけないように強くおした。顔見たくない。恥ずかしいんだ。大したこともされてないのに濡れてる私。
「ねぇ、その彼氏激しかった?優しかった?」
「そ、そんなこと、言えません」
「そう…でも、俺は激しいから」
「!」
しゅる、と彼は自分のネクタイをとった。
「な、なにを?や、ホントにやめて下さい!!ねぇ!痛い!」
彼は私の手首をしばる。私の両手を頭の上で交差させるように。
それはずっと首の下からかかっていた水玉模様のネクタイ。
「や…やめてください」
「だめだよ」
甘い声をして耳元で囁く。私の背中はぞわ、と鳴いた。これは本格的にやばい…


FULL MOONの最初へ FULL MOON 1 FULL MOON 3 FULL MOONの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前