いつか-1
久しぶりにこっち帰ってきてさ。いやまじでびびったわ。あの空き地アパートめちゃめちゃ建ってんだもんよ!
え?あそこにヤスが住んでるの!?まじかぁ……。そういや彼女いたもんなぁ。上手くいってるんだな…よかったよかった!
おっ、来やがったな。こっちだよこっち!いや〜変わってないなぁお前!!
ん、何?結婚考えてんの!?俺だけ彼女がいないなんて……。置いていかないでくれよ。
おい。携帯鳴ってるぜ。
……。
誰から?……ああ、もう着くんだ。久方あってないからなぁ、楽しみだよ。
いやけどさ、嬉しいよ俺は。
未だにあいつら集まるんだもんな!だってマサなんか整備士だろ?いや、いつも遅くまでやってるって聞いたからさ。
…お!!みんな来たなぁ。いやぁ〜変わってないなぁお前ら!あ、けど老けたな。
俺が変わった?見てくれだけだよ。中身まで変わった覚えはない!
まぁ最初に食べたい所だけどよ、その前にみんなで写真とろうぜ。
え?後ででいい?馬鹿ぬかせよ。お前らぜってぇ飲んだら言うこと聞かねえじゃん!
わかってる?当たり前だ。何年ダチやってると思ってんだよ。
もういいから早く入れよ!ヤス、もっと右に寄れ!バカ、逆だよ。そうそう。あ〜いいねぇ。よし、じゃあタイマーセットして……。
ハイ、チーズ!
俺、お前らとダチでよかったわ。
え?台詞が臭い?いいじゃねえの。久しぶりなんだし!
よっしゃ、じゃあ吐くまで食って吐くまで飲むか!
せ〜の、いただきます!
いつかこんなふうに出来たらいいな。それまで、かっちょいい大人になろうぜ。
愛すべき馬鹿な奴らへ。