投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

壁の向こう
【その他 官能小説】

壁の向こうの最初へ 壁の向こう 0 壁の向こう 2 壁の向こうの最後へ

壁の向こう-1

深夜2:00――…



「…あっ…ぁ…ぁん…」


壁越しに聞こえる甘い声。
皮肉にも反応を示す僕の下半身。


「ぁ…はっ…哲也……ぁん…」




兄貴の名を呼ぶその声に、胸が締め付けられる想いがする。しかし、その切ない想いとは裏腹に熱を帯びていく身体。




「あっ…あっあっ…や…駄目、イキそぅ…あっ…ぁあ…」



少しずつ高まっていく
壁の向こうの君の声。





気付けば、忙しく動いている僕の右手。




君の声が頭に響く
君の豊かな胸と
君の熱いナカを想像し

徐々に早まる右手の運動




目を閉じれば
懐かしい君が浮かんでくる。





「…ぁ…や、イッちゃう…あっあっ…イクっ!……やぁぁぁああああっ!」


「……………ッ…!」




同時に果てた僕。

白い欲の塊を自ら処理しベッドに入る。





目を閉じれば、君の笑顔。



この胸の痛みを、どうすれば良いのだろうか?誰に痛みをぶつけても、君はもう戻ってこない。





「「…美香…」」


壁の向こうとこちらがわで
二人の声が重なった。





君を呼ぶ声は、
こんなにも似ているのに。


end


壁の向こうの最初へ 壁の向こう 0 壁の向こう 2 壁の向こうの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前