トシキ@-1
「トシキ‥‥‥‥‥‥‥‥トシキィ!!!」
またいつものように母ちゃんがトシキを呼んでいる。トシキは読んでるエロ本をタンスに隠すと、階段を降りて母ちゃんの元へ向かった。
「なんだい?母ちゃん」
「アンタ、明日から転校だ。ちょっとした事情でアタシ達はココにいられなくなった。アタシは海外へ高飛びする。」
母ちゃんは鼻をほじりながらそう言った。
「えっ‥‥‥で、でも俺の転校先は決まっているのかい?‥‥‥‥‥」
トシキはとまどった。
「『おいも高校』‥‥アタシの知り合いが理事長つとめてる。もう手続きは終わった。」
母ちゃんは尻をかきながら言った。
「おいも高校‥‥‥聞いたことねぇ‥‥‥。それはどこにあるんだい?」
「東京‥‥‥‥」
「えっ!?ここから3000キロはあるよ‥‥‥遠すぎる‥‥‥」
(バキッドコッベキッ)
母ちゃんはトシキに殴りかかった。
「うあぁ!!い、いてぇじゃねぇか!!!何しやがる!!!!」
「つべこべ言ってんじゃねぇ!!強くなりたければ東京へ行け!!東京はお前を強くする!!!」
そう言うと、母ちゃんはガラスを突き破って走り去っていった。
「や、やってやんよ!!東京で一番になって、母ちゃんを見返してやる!」
トシキはそう言うと、冷蔵庫にあった牛乳を一杯飲みひと息ついてから一目散に二階にある自分の部屋へと駆け込んだ。
「旅にはリュックが必要だな・・・これでいいか」
トシキはベッドの下からリュックを取り出した。
「みひろ・・・・ティナ・・・しばらく会えなくなるが我慢してくれ・・・」
大量のエロ本とエロビデオをリュックから取り出した。
「しゃああああぁぁ!!!」
トシキはオタケビをあげた。気分は最高潮だ。
トシキはリュックに10キロのダンベルを入れると、すぐに床についた。
(ちゅんちゅん・・・)
「西か・・・」
トシキは朝日に向かって砂漠の中を歩き出した。
(ザッザッザッザッ)
トシキは砂漠の中を一人黙々と歩いていた。
「ふぅ‥‥それにしても喉がカラカラだ‥‥‥水、水‥‥‥‥」
トシキはリュックに手をのばした。だが、そこにあったのは10キロのダンベルだけだった。