彼のキモチ3 −ハッピーバースディ−-3
「彼女へのプレゼントだっけ?」
「おぅ。」
「金はいくらもってんだよ?」
「2万。」
「うっし、アクセだな。」
考えんの早いなー。
「アクセサリー?高くね?」
「大丈夫!あたしの行きつけの店!」
会沢につれてこられた店は、5000円前後のアクセサリーショップだった。
「早く選べ。」
会沢、口調変わりすぎ。
「選ぶにも種類が多くて…………これだ!」
「早いな!」
オレが選んだのは銀色のクローバーがついたリング。シンプルだけど、絶対に葵に似合うはず!
「いいじゃん。」
「だろ?値段も5000円だし、これならセットで同じデザインのブレスレットも買ってやれるな。」
「太っ腹〜!」
結局10000円ちょい出して、リングとブレスレットを買った。葵に似合う、絶対。
その後会沢にお茶をおごらされた。ケーキやらなんやらをたんまり頼みやがった………。
−誕生日の日の放課後
今、葵はオレの家にいる。ってか、その大きな大きな紙袋はなに?
「ゆ、夕夜くん。」
「え?」
「昨日の女の人、だれ?」
「あぁ、見てたの?あれ、男だよ。オカマ。」
「うっそー。でも、よかった。偶然見ちゃってきれいな人だったから、びっくりしちゃった。」
「オレは葵だけだから〜♪」
「あたしも!」
「あと、はい、これ。」
「?何これ。」
「プレゼント。」
「あれ!?……今日ってあたしの誕生日だっけ。」
「そうだよ。」
「忘れてたー。」
「まぁ、あけてみて!」
「わ、可愛い!アクセだー。」
「だろ?葵に似合うと思って!」
「ありがとう!……。」
葵が黙ってしまった。