ルームメイト2-4
え…
今の、って…
アキラ、背中浮かせなかったか?
丸めたままの背筋をピンと張ることで、わずかな隙間ができて容易にフックを外すことが出来る。
見ると、耳まで真っ赤にしたアキラが俯いていた。
―――え、マジで…?
これ、いいよってことか…?
自問自答は続くが、相手の合意を得る気はハナからない。
全て露になったマシュマロのような胸を、後ろから優しく、でもしっかりと揉みしだいた。
「はぁ…っ…ぁ…ぁ…」
小さな小さな声で、悦びの声を洩らすアキラ。
時折、指の間に突起を挟んで刺激してみたり、タプンタプンと上下左右悪戯に弄んでみたり。
その度に切なそうな表情をするのが…たまらなく愛しい。
…―――愛しい?
再び表れた意識に、違う!そうじゃない!と自己否定した。
その意識を掻き消すべく、うなじから腰へ、ツー…と舌を這わせる。
「ひぁ…あぁっ…」
大きな胸を前に突き出すようにして仰け反っている。
汗ばんだ肌は少ししょっぱいが、そのことが余計興奮に輪をかけた。
俺はアキラをゆっくり前に振り向かせ、深い…キスをした。
「ん…は…ぁ、んんっ…」
そのままソファに倒れこみ、一旦口を離し今度は耳にしゃぶりついた。
「あ!そ…それはぁっ…だめぇ…」
…――それはダメってなんだよ…。
俺、今初めてこんなことしてんのに…なんか経験ある言い草だろーが、それ。
「―――アキラ…、お前、他の男と寝たことあんのかよ」
耳にしゃぶりついたまま息をかける。
「ひゃぁっ…!な、ないよぅ…そんな…」
「うそつけ」
「ほ、ほんと…ぁ、嘘じゃな…」
「なんかむかつく」
「なん…でっ…あぁっ!」
また胸の愛撫を始められ、ピクッと反応するアキラ。
―――――ホント、俺はまるで子供だ。
俺の知らないところで、知らない奴になんか見せたくない。
そんな過去があったとしたら知りたくもない。
強い独占欲と嫉妬心がふつふつと湧き上がる。
それが一体どういうことを意味するのか―――――
その確信に触れまい、と、勢いに任せて乳首を貪った。
「やぁぁっ…!あっ…いやぁ…」
待ち焦がれた快感に、誘うような一際甘い声が出る。
恥ずかしさに口元を覆うアキラ。
もはやセーブが利かない俺は、しっかり電気のついたこの部屋で、アキラの桃色の乳首をまじまじと見つめ、思う存分舌で弄んだ。
あの時は…暗くて全然見えなかったけど…
今日は違う――――…もうたまんねぇ。
自分の下に組み敷かれたこの女を、自分のものにしたい。
絶対に、手離したくない。
意識しないように、とはぐらかしていた確信が、もう認めるしかないまでに膨れていた。
性欲だけの関係じゃなくて、もっと深く純粋な気持ちなんだ。
俺、やっぱりアキラのこと。
―――――……