忘れな草。-1 ずっとずっと 好きでした。 柔らかな髪が。 少し掠れた低い声が。 照れた時のぎこちない仕草も。 骨張った大きな手も。 でもそれも今日で終わりですね。 ―私が貴方と同い年だったら… 何度思った事でしょう 叶わぬ夢を見たでしょう だから。 貴方に小さな花束を。 忘れな草に託された 私の願いに気付いてください。