reality ability‐第2話‐北の町、white town‐-12
‐先程の戦闘の真実‐
〈〈ヒュン!!〉〉
確かに二人はほとんど当時に振り切った。だが、
「!!‥ごほっ!」
「!?」
〈ドサッ!〉
結は血を吐き、攻撃がピタッと止まり、その場に仰向けに倒れた。
「な、何?」
光も思わず攻撃の手を止める。そして、倒れた結に近付く。
「はぁ‥はぁ‥」
「ちょ、ちょっと大丈夫?」
「‥‥い、いいんですか?あたしに近付いても?‥‥」
結は倒れた状態でも、震えた右手で光の心臓を狙っていた。
「バカ!戦っている状態じゃないでしょ!」
〈バシン!〉
光は躊躇いもなく結の剣を素手で弾くが、剣は結の腕からは離れない。ただ方向がずれるだけだった。しかし、結は戻せなかった。握る事しか出来ないのだろう。
「っ!‥‥でも、無理ですよ?この“禁断詠唱”は解かない限り、回復詠唱の効果が無効化されますから‥‥」
「なら、解きなさい!」
「はぁはぁ‥‥素直に解くと思っているんですか。まだ戦いは終わってませんよ?‥‥」
結は弱っているのにも関わらず、ましてや血を吐いたのに‥‥まだ戦おうとしてた。震えながらも一人で立ち上がる。そして、少し離れる。
光はその様子を見ているだけだった。立ち上がった後の数秒間は唖然としてた。
「はっ!‥バカな事言ってないで、早く解きなさい!」
「‥‥嫌です。‥‥」
「‥‥このバカ!」
結はキッパリと断る。光は再度説得しようと近寄ろうとする。しかし、
〈シュ‥ヒュン!ギィン!〉
「くっ!?」
「はぁ‥はぁ、まだ‥‥あたしは負けてません!‥‥」
見事な早業だったが、光は受け止める。
「解ったわ。なら、‥‥イメージキャンセラー‥‥」
「!?‥はぁ‥何をする‥‥はぁはぁ‥‥気ですか?」
光は幻想具現化をしまい、ただ立ち尽くしていた。何もする気だろうか?
結はその行動に対する構える。すると、光が喋る。