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Dream 7月9日
【青春 恋愛小説】

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Dream 7月13日-1

俺が初めて美紀と出会ったのは、約1年前の春。そのころ俺は中3で、美紀が中2だ。
いろいろあって、俺はボランティア委員会などというものに入った。
まあ、単に俺が余ってたから入らされたんだけど。

そして初の委員会のときに、俺は美紀を知った。で、それから気になり始めた。
単に可愛かったからだけじゃなく、きっかけは、美紀が自己紹介で言ったことだった。

「私は、ボランティアはとてもいいことだと思います。なので、みなさんと楽しく活動して、多くの人に喜んでもらえたら最高だと思ってます。よろしくお願いします。」

マジで、本当に素晴らしいと思った。まるで委員長が言うことみたいだぜ。てか、委員長よりいいこと言ってるよ。

俺はというと、その次の次だったわけで、俺も何かいいこと言おうと思ったんだけど、考えてる時間などまったくなかったため、結局、名前言って終わった。あと、「頑張りたいと思います」的なことを言った気もするが、どうでもいい。

俺が美紀と初めて話したのは、その日の帰り道。たまたま見つけたので話しかけた。

「さっきの自己紹介すごかったな」
「え?」
「ほら、委員会のときの」
「あ、あれですか。でも、そんなたいしたこと言ってませんよ。それに、ちょっと生意気だったなって…」
「そんなことないって、みんな感心してたぜ。ホントその通りだって思ったし、俺も見習わなきゃって思ったもん」

本当にそう思ってた。

「そ、そんな、照れますよ〜、そんなこと言われたら」

恥ずかしそうにそう言う彼女は、とても可愛かった。

美紀とは、そのとき初めて話したのだが、その後、俺がお笑い系の話しをしたら意外に盛り上がった。好きな芸人が一緒だったり、見ている番組一緒だったり。
その勢いで、俺が「アドレス交換しない?」って聞いたら、「しましょしましょ」って即答。
嬉しかった。
それから俺らは仲良くなった。

今は、ある病気で入院しているが、もうすぐ退院できるって話しだ。

そして、俺は今日もお見舞いに行く。学校帰りに。

病室のドアを開け、元気か〜?て言うとこだったが、部屋に美紀の姿はなかった。
窓が開いていて、外からの風でカーテンがゆらゆら揺れている。窓の向こうには、夕日によってオレンジ色染まった空、町、そして海がみえる。

俺が、しばらくその景色に見とれていると…

ガラガラ

俺は振り返った。
そこには美紀がいた。

「あ、先輩。来てたんですか」
「ああ、さっき来たんだ。それよりどこ行ってたんだ?」
「先生と話してたんです」
「話し?」
「はい」

何の話しだ?


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