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ONE DAY 〜呆れるほどの日常〜
【学園物 恋愛小説】

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ONE DAY ー2ー 〜誕生日?@〜-2

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日が経つのは早いもので、気付けば俺の誕生日前日だった。
奏や詩織は学校が終わるとすぐ帰っていた。
話を聞くと和葉ちゃんもらしい。
かなり気合いが入っているのがわかる。なんで気合いが入っているのかわからないが。
しかしそれよりも……。

「はぁ〜……心配だ」
「なにが?」
「ぬぉ!!?」

後ろを向くと心配のタネがいた。

「い、いつからいた?」
「今来たばっかよ。橘の姿が見えたから走ってきたの」

確かに軽く肩が上下していた。顔も少し赤い。
別に走って来なくてもいいのに。


水沢諒真。よく「りょうま」と呼ばれるが実は違う。実は「あさみ」と読むのだ。
(嘘だろと思ったが、漢和辞典に載ってるらしい)
普通読めない名前にコンプレックスを持つ奴である。
中学からの知り合いで、数少ない異性の友達だ。


「で?橘はなんの心配をしてたのかなぁ?」
「……別に」
「嘘つくなよ〜。いいから吐けって」

水沢が俺の目を真っすぐ見てくる。
あぁ!なんかすべてを見透かしてそうな目だ!
どうする!言うべきなのか、俺!?

「どうせ『あたしが暴れたらどうしよう』みたいなこと考えてたんでしょ」

な、なぜわかる!?エスパーなのか!!?

「橘の考えてることくらいわかるよ。顔にも出るし。ま、心配になるのも当然か」

少し自嘲する。
こいつはイベントがあると騒ぎだすムード&トラブルメーカーなのだ。
それについての話はいつか話せたら話そう。

「大丈夫だよ」
「なにがだ?」
「あんたが心配するほど騒がないから」

まさに目が丸くなった。
水沢が騒がない?嘘だありえねぇ!

「そんなに信用ないかな?人の誕生日は普通に祝うだけよ」
「そ、そうか?」
「それに橘の誕生日なら、なおさらだよ……」(ボソッ)
「ん?なんか言った」
「え!?う、うぅん。なんでもない」

顔を赤くしながら勢いよく首を横に振る。
まぁ、本人がそう言うならそうなんだろう。

この日はいつもより大人しい水沢と帰った。
ちなみにこのことを詩織と奏に話したら「やられた」とか言っていた。
なんなんだ?


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