投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

不良少年の日々
【コメディ 恋愛小説】

不良少年の日々の最初へ 不良少年の日々 6 不良少年の日々 8 不良少年の日々の最後へ

第三話 球技大会は楽しい会?-2

「え〜?お前バレー出来んのか?」
すっごく嫌そうな顔をしながら和真が訊く。

「まぁ人並みには出来るって!なにより武藤がいるんだから、負ける訳が無いって!」
「なんだその他力本願・・・。」
無気力状態になり、うなだれる和真。

「じゃあ、あとは補欠も含めて4、5人集めてくるわね。」
と言って、叶花は他のグループへメンバーを探しに行った。

「そういえば時羽さんは何に出るんだろう?」

入学式の日から、時々和真は三輪も含めて時羽と話をするようになっていたが、球技大会の話はしていなかったので、訊いてみる事にした。

「時羽さん、時羽さん。」

椅子に座っている彼女はゆっくりと首をこちらに向ける。
「どうしたの、武藤君?」
「時羽さんはどの球技に出んの?」
「まだ決めていないわ。どれも私には向いてなさそうだし。」

それを聞いて和真は少し嬉しそうに、
「じゃあ一緒にバレーやらない?叶花さんに誘われてさ、三輪もやるって言ってるし時羽さんもどう?」

時羽は少し考えてから、
「じゃあバレーにしようかしら。でも私全然出来ないけど・・・。」
「いいっていいって!じゃあ叶花さんに言ってくるよ!」
和真は時羽と一緒にバレーが出来ると思うと、居ても立ってもいられなかった。

「叶花さん!」

交渉中の叶花の元へ行き、時羽も共にバレーをすることになった事を伝える。

「じゃああと3人程でいいかな。」
「もう誰か捕まえたのか?」
手際の良さに感嘆する。

「うん。中学の時にバレー部だったって人を一人ね。ほら、あの人。」

叶花が指差した先にいるのは串波 梓(くしなみ あずさ)。
長身で活発そうな笑顔、確かに元バレー部員と言われても納得出来る。

「あとのメンバー探すの手伝おうか?」
なんとなく大変そうだったので、和真は申し出てみた。

「ううん、大丈夫。こういうのは得意なの、任せて!」
意気込んで言う叶花。
「お、おう。」

また勧誘に行く叶花。

「叶花さん、えらい気合い入ってんな〜。」


キーンコーンカーンコーン


チャイムが放課後を告げる。

「あっ!時羽さん、一緒に帰らない?」
もう帰ろうとしている時羽をなんとか捕まえた和真。


不良少年の日々の最初へ 不良少年の日々 6 不良少年の日々 8 不良少年の日々の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前