らぶらぶ-1
「はぁ〜、わからん!」
「どれ?」
「これ」
「これは、さっきのと同じ解き方だよ」
私は今、家で周と勉強している。
「うお〜!!解けた!さすが真子」
「周がダメすぎなの」
「おい」
「あ、ゴメン」
「許さねえ」
「ええ〜、許してよ〜」
「ん〜、じゃあちょっと来て」
「なんで?」
「いいから」
そう言われて私は周の隣に座った。
「きゃっ」
いきなり抱きしめられちゃった。後ろから。
そして、私は周に抱え込まれる形になった。
「きゃっ、て言った」
そう言って周は笑った。
「だ、だって…急に…」
まだ笑ってる。
「もうっっ」
そう言って周の手をほどこうとしたら…
「きゃっっ」
さらに強く抱きしめられた。
「また言った」
そう言って周はまた笑った。
「笑うな〜!」
「あれ?怒った?」
「うん」
「ゴメン…」
「っっ!?」
なんで耳元で囁くのよ!!
「どうした?」
「べ、別に」
「そっか」
「うん」
・・・・・・・・。
それから、しばらく私は抱きしめられたままだった。
「ね、ねえ、勉強は?」
「ちょっと休憩しようぜ」
「でも明日テストだよ」
「だからちょっとだって」
「うん、分かった」
静かだな〜。
あったかい。
こうしてるとすごい落ち着く。
なんでだろう。
あ、顔が近づいて来た。
キスだ。そう思って、私も右斜め上を向いた。
そして、目を閉じた。
・・・・・・・・・・・。
どれくらいしてただろう。
そっと周の唇が離れた。
「よしっ!じゃあ、勉強しよう!」
「うん!!」
周、大好き。